2021年11月01日

新型コロナの影響で死亡者が減り、体調が回復し、老後資金が増えていく

マスコミは新型コロナウイルスに関する悪い情報を、少し前までは毎日のように報道しておりました。

しかし人や物事には良い面と悪い面があるように、新型コロナウイルスにも良い面と悪い面があるため、悪い面ばかりを報道するのはフェアではないのです。

新型コロナウイルスの良い面について考えてみると、次のような3つが挙げられると思います。

(1)死亡者が減った
令和3年(2021年)2月22日の日本経済新聞を読んでいたら、年間死亡数11年ぶり減 コロナ対策で感染症激減と題した記事が掲載されておりましたが、一部を紹介すると次のようになります。

『2020年の国内の死亡数は前年より約9千人減少したことが22日分かった。死亡数は高齢化で年平均2万人程度増えており、減少は11年ぶり。

新型コロナウイルス対策で他の感染症が流行せず、コロナ以外の肺炎やインフルエンザの死亡数が大きく減少したためとみられる』

以上のようになりますが、令和2年(2020年)の初め頃から、新型コロナウイルスの感染拡大が始まりました。

そのため死の不安に怯えた方が多かったと思うのですが、一年を通してみると死亡者は、前年より減っていたのです。

令和3年(2021年)はどうなるのかはわかりませんが、ワクチン接種率の向上などにより、感染者数が急増しても死亡者数までは急増していないようなので、それほど悪い結果にはならないと思うのです。

(2)体調が回復した
令和2年(2020年)11月6日の朝日新聞を読んでいたら、コロナ禍の受診控え、持病あっても「体調悪化せず」7割と題した記事が掲載されておりましたが、一部を紹介すると次のようになります。

『新型コロナウイルスの感染が拡大していた今年4〜5月に、持病があって通院を控えた人の7割が「体調が悪くなったとは感じない」と考えていることが、健康保険組合連合会(健保連)のアンケート結果から明らかになった。

感染をおそれた「受診控え」によって、体調が悪化する人が増えることが懸念されていたが、体調悪化を感じたとの回答は1割ほどだった』

以上のようになりますが、この記事の中で興味深かったのは、受診控えによって体調が回復した方が7.3%もいた点です。

病院に行かない方が健康になるというのは、何とも不思議な話だと思うのですが、財政破綻して病院が少なくなった夕張市でも、同じような現象が起きているため、あり得ない話ではないのです。

(3)老後資金が増えた
令和元年(2019年)の6月頃に、「老後資金2,000万円問題」というのが、大きな話題になりました。

総務省が作成している家計調査の、平成29年(2017年)のデータを元にして算出すると、高齢夫婦無職世帯は収入と支出の差によって、平均すると毎月約5万5,000円の、金融資産の取り崩しが発生しているのです。

この状態が30年間続いた場合、約2,000万円の老後資金が必要になるため、「老後資金2,000万円問題」になるという訳です。

ところが家計調査の年を変え、令和2年(2020年)のデータを元にして算出すると、収入と支出の差は毎月約1,500円になるため、30年間に必要となる老後資産は、約55万円に減額します。

つまり「老後資金2,000万円問題」という深刻な問題は、「老後資金55万円問題」という軽微な問題に変わったのです。

この理由について様々な方が分析しておりますが、新型コロナウイルスによって外出自粛が続いたため、交際費などが減ったのが、大きな影響を与えたと思います。

いずれにしろ新型コロナウイルスによって、老後資金は減らなくなったのですが、老後資金は減らないどころか、増えている可能性があります。

このように推測する理由としては、令和3年(2021年)7月8日の日本経済新聞に、昨年の貯蓄5倍 コロナ後、消費どこまでと題した記事が掲載されていたからですが、一部を紹介すると次のようになります。

『新型コロナウイルス禍で個人消費が落ち込んだ間に膨らんだ貯蓄の行方に関心が高まっている。日本では2020年の貯蓄が35.8兆円と前年の5倍に膨らんだ。

東京都に緊急事態宣言が発令される見通しとなる中で、消費は不透明感があるが、欧米では一歩早く回復が進んでいる。

内閣府の国民経済計算によると、20年に消費されず貯蓄にまわったお金は一律10万円の特別定額給付金の影響もあり、35.8兆円に達した』

以上のようになりますが、外出自粛で消費支出が減って、特別定額給付金という臨時収入を受け取った方が多いのですから、前年より貯蓄が増えるのは、ある意味で当然の話だと思います。

この貯蓄を消費に回さず、令和2年(2020年)のような生活スタイルを、新型コロナウイルスの問題が収束した後にも継続するのなら、老後資金は更に増えていくと思います。
posted by FPきむ at 20:59 | 年金について思うこと、考えること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする