2014年06月25日

障害年金の受給中に提出が必要となる主な書類とは

国民年金から支給される障害基礎年金、厚生年金保険から支給される障害厚生年金を受給している方は、主に次のような書類を、住所地の市区町村役場(障害基礎年金)や、勤務している会社を管轄する年金事務所(障害厚生年金)に提出します。

注:全国社会保険労務士会連合会が委託を受けている、街角の年金相談センターであれば、上記のような区分に関係なく、書類を提出できます。

(1)老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届
平成6年に法改正が行われるまでは、障害の程度が軽快して、障害基礎年金なら障害等級の1級もしくは2級、障害厚生年金なら障害等級の1級〜3級に該当しなくなり、3年が経過した場合には、失権する事になっておりました。

それが法改正により障害の程度が軽快した場合、65歳に達する日の前日までの間、支給停止される取り扱いに変わったのですが、その間に再び障害等級の3級以上に該当した場合には、受給権者の請求により支給停止が解除され、障害年金を受給できるようになります。

こういった時に提出が必要になるのは、「老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」になりますが、これで支給停止が解除されます。

(2) 障害給付 額改定請求書
障害等級の改定には、厚生労働大臣の職権による場合と、受給権者の請求による場合があります。

前者については一定期間ごとに、日本年金機構などから届け出が送付されるので、診断書を添付して返送すると、障害の程度の審査が行われ、それが増進または軽快していると判断されれば、厚生労働大臣の職権による改定が行われます。

後者については障害の程度が増進した場合に限られ、また障害年金の受給権を取得した日、または厚生労働大臣の審査を受けた日から、1年後でなければ請求できませんが、この請求の際に必要となるのが、「障害給付 額改定請求書」になります。

なお11月20日のブログに記載しましたように、平成26年4月1日より明らかに、また外見的に、障害の程度が増進したと確認できる場合などには、1年間以内でも請求できるようになりました。

(3) 障害給付受給権者 障害不該当届
障害の程度が軽快して、障害基礎年金なら障害等級の1級もしくは2級、障害厚生年金なら障害等級の、1級〜3級に該当しなくなった場合には、「障害給付受給権者 障害不該当届」を提出します。

これにより障害年金は支給停止されますが、(1)に記載しましたように、再び障害等級の3級以上に該当すれば、障害年金を受給できるようになります。

(4) 業務上障害補償の該当届
障害基礎年金や障害厚生年金の受給権者が同一の事由により、労働基準法の障害補償を受けられる場合には6年間、これらの障害年金は支給停止されます。

そのため労働基準法の障害補償を受けられる場合には、「国民年金厚生年金保険障害基礎・障害厚生年金受給権者 業務上障害補償の該当届」を提出します。

なお労働基準法の障害補償を受けられなくなった時、もしくは6年間が経過して、障害年金の支給停止が解除された時は(1)の、「老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」を提出します。

(5)老齢・障害給付 加給年金額支給停止事由該当届
配偶者を対象とする加給年金(8月10日のブログを参照)は、その対象となる配偶者が、次のような年金を受給すると、その間は支給停止されます。

・厚生年金保険の加入期間が、20年(中高齢の特例15〜19年を含む)以上ある老齢厚生年金、または共済年金の加入期間が、20年以上ある退職共済年金といった、老齢・退職を支給事由とする年金

・障害厚生年金、障害共済年金、障害基礎年金といった、障害を支給事由とする年金

そのため配偶者が老齢・退職、もしくは障害を支給事由とする年金を、受給するようになった場合には、「老齢・障害給付 加給年金額支給停止事由該当届」を提出します。

ただ配偶者が老齢厚生年金、もしくは障害厚生年金(支給事由を同じくする障害基礎年金を含む)を、受給するようになった場合には、これらの年金の請求書が提出される事により日本年金機構は、受給の有無を把握できますので、上記の書類を提出する必要はありません。

なお配偶者が老齢・退職、もしくは障害を支給事由とする年金を、受給できなくなった場合には、再び加給年金がプラスされるようになるので 「老齢・障害給付 加給年金額支給停止事由消滅届」を提出して、支給停止を解除します。

(6) 障害給付加算額・加給年金額加算開始事由該当届
障害厚生年金の受給権を取得した当時は、独身であった方が結婚して、65歳未満の配偶者ができれば、加給年金がプラスされるようになるので、その翌月から障害厚生年金は増額改定されます。

また障害基礎年金の受給権を取得した後に子が生まれれば、子の加算額がプラスされるようになるので、その翌月から障害基礎年金は増額改定されますが、こういった場合には「障害給付加算額・加給年金額加算開始事由該当届」を提出します。

注:障害基礎年金の受給権を取得した当時に、胎児であった子が生まれた場合には、「障害基礎・老齢厚生・退職共済年金受給権者胎児出生届」を提出します。

なお配偶者や子の死亡、もしくは離婚や離縁などにより、加給年金や子の加算額の対象がいなくなった場合には、「加算額・加給年金額対象者不該当届」を提出します。

(7)加算額・加給年金額・対象者の障害該当届
障害基礎年金に子の加算額がプラスされるのは原則として、その対象となる子が18歳に達する日以後の、最初の3月31日までになります。

しかし子の加算額の対象となる子が、障害等級の1級もしくは2級の状態にある場合には、20歳になるまでプラスされます。

そのため子が障害等級の、1級もしくは2級の状態に該当した場合には、「加算額・加給年金額・対象者の障害該当届」を提出します。

(8) 国民年金受給権者 支給停止事由該当届
20歳前に初診日のある障害基礎年金は、4月3日のブログに記載しましたように、一定の所得があると支給停止されるなどの、独自の支給停止事由があります。

そのためこういった独自の支給停止事由に該当した場合には、「国民年金受給権者 支給停止事由該当届」を提出しますが、逆に該当しなくなった場合は、「国民年金受給権者 支給停止事由消滅届」を提出します。
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2014年06月22日

障害給付に関する年金請求書に添付する書類とは

国民年金から支給される「障害基礎年金」、厚生年金保険から支給される「障害厚生年金」を受給するには、ただ待っているだけでなく、「年金請求書(旧名:裁定請求書)」を、年金事務所などに提出しなければなりません。

この年金請求書の提出先については、6月7日のブログに記載しましたが、その提出の際には次のような書類を持参します。

■「青の年金手帳」か「オレンジの年金手帳+基礎年金番号通知書」
青の年金手帳とオレンジの年金手帳の違いについては、6月12日のブログを参照していただきたいと思いますが、配偶者が所持する分も持参します。

なお青の年金手帳とオレンジの年金手帳の、どちらも持参できない場合には、理由書を記入して持参します。

■身体障害者手帳か療育手帳
障害状態を確認するための、補足資料として使用される場合があるので、身体障害者手帳か療育手帳を持参します。

■預金通帳
年金請求書に金融機関(郵便局も含む)の証明印があれば、持参する必要はありません。

■年金証書か恩給証書
すでに他の年金を受給している方は、年金証書か恩給証書を持参しますが、配偶者が所持する分も持参します。

■印鑑
実印である必要はなく、認め印でも構いません。

以上のようになりますが、このように持参する書類は、年金事務所の窓口などで、年金請求書に記入間違いがないかなどを、確認するために利用されるだけですので、持ち帰る事ができます。

しかし次のような添付書類は、年金請求書と一緒に提出しますが、この添付書類は年金事務所によって、多少の違いがありますので、事前に確認しておくと手続きがスムーズに進みます。

(1)誰でも必ず添付するもの
障害基礎年金や障害厚生年金を請求する場合には誰でも必ず、次のような書類を添付します。

■戸籍謄本(戸籍抄本)
本人と配偶者の事が記載されている「戸籍謄本」、または本人の事だけが記載されている「戸籍抄本」があります。

このどちらかは誰でも必ず添付しますが、戸籍謄本を必要とする年金事務所があれば、戸籍抄本でも良いという年金事務所もあります。

どちらかわからないという方は市区町村役場の窓口などで、戸籍謄本を請求しておけば良いのですが、特に(2)のような場合には、戸籍謄本を請求した方が良いのです。

注:戸籍謄本や戸籍抄本を請求する時の料金は、どちらも同じになりますので、そういった意味でも戸籍謄本を請求した方が良いのです。

ただどちらについても年金の受給権発生日以降で、提出日から6ヶ月以内に発行されたものを用意しますが、事後重症(4月10日のブログを参照)による請求の場合は、請求日以前1ヶ月以内に発行されたものを用意します。

注:年金の受給権発生日とは、3つの支給要件を満たした日になりますが、障害基礎年金については8月11日のブログを、障害厚生年金については5月10日のブログを参照して下さい。

■診断書
障害認定日より3ヶ月以内の、現症のものを添付しますが、病院や診療所などが発行するものではなく、年金事務所(障害厚生年金)や市区町村役場(障害基礎年金)に、備え付けてあるものを使用します。

注:障害認定日と年金の請求日が、1年以上離れている場合には、直近の診断書(年金の請求日前、3ヶ月以内の現症のもの)も、併せて添付します。

なお診断書は病気やケガにより、何種類かに分かれますが、例えば次のようになります。

・眼の障害用
・聴覚・鼻腔機能・平衡感覚・そしゃく・嚥下・言語機能の障害用
・肢体の障害用
・精神の障害用
・呼吸器疾患の障害用
・循環器疾患の障害用
・腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用
・血液・造血器・その他の障害用の診断書

そのため適切なものを選択して、医師や歯科医師に記入してもらう必要がありますが、呼吸器疾患の診断書は、レントゲンフィルムの添付も必要になり、また循環器疾患の診断書には、心電図のコピーの添付も必要になります。

注:診断書を記入してもらうのは、かかりつけの医師や歯科医師で構いませんので、特定の医師や歯科医師にお願いする必要はありませんが、「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」の内容を把握しているのかは、念のため確認したところです。

なお病気やケガによっては、1つの診断書ではカバーできない場合がありますので、そのようなケースでは、2つ以上の診断書を添付します。

■受診状況等証明書
初診時の病院や診療所と、診断書を発行した病院や診療所などが異なる場合には、初診日の確認のため受診状況等証明書を添付します。

■病歴・就労状況等申立書
障害状態を確認するための、補足資料として使用されるので、病歴・就労状況等申立書を添付します。

(2)加給年金を受給できる場合
障害等級の1級か2級に該当する障害厚生年金には、配偶者の加給年金(8月10日のブログを参照)がプラスされ、また障害基礎年金には子の加算がプラスされるので、次のような書類を添付します。

■住民票
続柄、本籍、筆頭者の氏名が省略されていないもの、またできるだけ住民票コードの、記載があるものを添付しますが、内縁関係で住民票に、「見届けの妻」などと記載されている場合には、次のようなものを併せて添付します(年金事務所によって、必要となる証明書が変わります)。

【民生委員による、生計同一関係がある事の証明書】

【健康保険の被扶養者になっている場合には健康保険証のコピーと、生計同一関係がある事の事業主の証明書】

■請求者によって生計を維持している事を証明する書類
配偶者の場合は源泉徴収票、所得証明書(非課税証明書または課税証明書)などを添付します。

注:加給年金の対象となる配偶者が扶養家族になっており、他の収入がない場合は、「非課税証明書」を添付しますが、確定申告をしている、市民税の申告をしている、給与所得がある場合には、「課税証明書」を添付します。

このような所得証明書は、市区町村役場の窓口などで請求しますが、原則として年金の受給権発生日の、前年の証明書が必要になります

また子供の場合は在学証明書などを添付しますが、義務教育が終了する前であれば必要ありません。

なお20歳未満の子供が、1級または2級の障害状態の場合には、医師や歯科医師の診断書や、レントゲンフィルムなども併せて添付します。

(3)障害の原因が第三者行為の場合
障害基礎年金や障害厚生年金の支給事由となる障害が、例えば交通事故といった、第三者の行為に起因する場合があります。

このようなケースでは同一人物に障害給付と損害賠償が、二重に支払われないようにするため、政府によって一定の調整が行われます。

そのため「第三者行為事故状況届」を添付して、第三者の行為に起因する事を報告する必要がありますが、詳細については3月18日のブログを参照して下さい。

(4)他の年金を受給している場合
すでに他の年金を受給している場合は、年金証書か恩給証書を持参すると記載しましたが、それと共に「年金受給選択申出書」を添付します。

(5)公務員であった期間がある場合
共済年金の年金記録については、基礎年金番号で管理されている年金記録に、統合されていない場合があります。

ですからそれを立証するため、共済年金の加入期間がある場合には、各種の共済組合に「年金加入期間確認通知書」を請求して、それを年金請求書に添付します。

また逆に障害共済年金を請求する際には、厚生年金保険に加入していた期間がある事を立証するため、「年金加入期間確認請求書」を添付します。

(6)配偶者と別居している場合
単身赴任などで配偶者と別居している場合には、夫婦それぞれの住民票を添付します。

以上のようになりますが、無年金障害者に支給される特別障害給付金については、4月29日のブログに記載しましたように、少し添付する書類が変わります。
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