2014年07月26日

遺族基礎年金が失権になる場合とは

遺族基礎年金の受給権者が、次のいずれかの事由に該当した場合、その受給権は失権(消滅)します。

なお失権は支給停止と違って、失権の原因となった事由がなくなっても、その時点から再び、遺族基礎年金を受給できる事はありません。

注:年金を受給できなくなる理由として、支給停止と失権以外に「差し止め」がありますが、これはその原因がなくなれば、差し止めになった時点に遡って、再び年金を受給できるようになるので、年金を受給できない期間は生じません。

■配偶者と子に共通する事由
【死亡したとき】

【婚姻したとき】

【直系血族または直系姻族以外の者の養子となったとき】
直系血族とは自分の先祖である父母や祖父母などを、もしくは自分の子孫である、子や孫などを示しております。

また姻族とは婚姻によって生じた親族を意味するので、直系姻族とは配偶者の父や祖父母などを、もしくは自分の子や孫などの、配偶者を示しております。

■子のみの事由
【離縁によって死亡した国民年金の被保険者、または被保険者であった者の、子でなくなったとき】
離縁とは縁組(養子縁組)によって発生した親族関係を、消滅させる事を示しております。

【18歳に達する日以後の、最初の3月31日を迎えたとき】
その子が障害等級の1級もしくは2級に該当する、障害状態にあるときを除きます。

【障害等級の1級もしくは2級に該当する、障害状態にある子について、その事情がやんだとき】
その子が18歳に達する日以後の、最初の3月31日までの間にあるときを除きます。

【障害等級の1級もしくは2級に該当する、障害状態にある子が、20歳に達したとき】

■配偶者のみの事由
遺族基礎年金を受給できるのは「子のある配偶者」になるので、子のすべてが次のような事由に該当して、実際に子がいない、または子がいないような状態になれば、配偶者は遺族基礎年金の受給権を失権します。

【死亡したとき】

【婚姻したとき】
届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含みます。

【配偶者以外の者の養子となったとき】
これは例えば夫が死亡して妻と、先妻の子が遺族になった場合に、妻と先妻の子が養子縁組をしても、子は遺族基礎年金の受給権を失権しない、つまりこの妻は、子のない配偶者にならないという事になります。

なおこの養子とは届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含みます。

【離縁によって死亡した国民年金の被保険者、もしくは被保険者であった者の、子でなくなったとき】

【配偶者と生計を、同じくしなくなったとき】

【18歳に達する日以後の、最初の3月31日を迎えたとき】
その子が障害等級の1級もしくは2級に該当する、障害状態にあるときを除きます。

【障害等級の1級もしくは2級に該当する、障害状態にある子について、その事情がやんだとき】
その子が18歳に達する日以後の、最初の3月31日までの間にあるときを除きます。

【障害等級の1級もしくは2級に該当する、障害状態にある子が、20歳に達したとき】

以上のようになりますが、子のすべてが上記のような事由に該当した場合、その翌月から遺族基礎年金は支給されなくなります。
posted by FPきむ at 20:15 | 遺族基礎年金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月23日

遺族基礎年金が支給停止になる場合とは

遺族基礎年金の受給権者が、次のいずれかの事由に該当した場合、遺族基礎年金は支給停止されます。

なお支給停止は失権と違って、支給停止の原因となった事由がなくなれば、その時点から再び遺族基礎年金を受給できます。

注:年金を受給できなくなる理由として、支給停止と失権以外に「差し止め」がありますが、これはその原因がなくなれば、差し止めになった時点に遡って、再び年金を受給できるようになるので、年金を受給できない期間は生じません。

■配偶者と子に共通する事由
【労働基準法の遺族補償を受けられるとき】
遺族基礎年金の受給権者が同一の事由により、労働基準法の遺族補償を受けられる場合には6年間、遺族基礎年金は支給停止されます。

※参考(労働基準法の第七十九条)
『労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、遺族に対して、平均賃金の千日分の遺族補償を行わなければならない』

なお労災保険から支給される遺族(補償)年金と、遺族基礎年金は併給できますが、10月16日のブログに記載しましたように、遺族(補償)年金の一部が減額されます。

■子のみの事由
【配偶者が遺族基礎年金の受給権を有するとき】
配偶者と子は遺族基礎年金を受給できる順位は同じなので、この両者がどちらも生存する場合は、両者とも遺族基礎年金の受給権者になります。

ただこういった場合には、配偶者に優先して支給され、子に対する遺族基礎年金は支給停止されます。

なお配偶者が遺族基礎年金の他に、老齢年金や障害年金といった、支給事由の違う年金を受給できる場合、原則として併給はできませんので、この3種のうちどれを受給するのかを、選択しなければなりません。

もし配偶者が老齢年金や障害年金を選択した場合、配偶者に対する遺族基礎年金は支給停止されるので、子に対する遺族基礎年金は、支給停止が解除されます。

【生計を同じくする、その子の父もしくは母があるとき】
例えば夫が死亡した場合、妻と子の両者が遺族基礎年金の受給権者になりますが、この妻が再婚すると妻だけ、遺族基礎年金の受給権を失権します。

こうなると子に対する支給停止は解除され、子が遺族基礎年金を受給できるようになりそうですが、妻と生計を同じくしている間、子に対する支給停止は解除されません。

【子の所在が一年以上明らかでないとき】
遺族基礎年金の受給権を有する子が二人以上いる場合に、その子のうち一人以上の子の所在が、一年以上明らかでない時は、その子に対する遺族基礎年金は、他の子の申請によって、その所在が明らかでなくなった時に遡って、支給停止されます。

ただ遺族基礎年金の支給を停止された子は、その支給停止の解除を、いつでも申請する事ができます。

■配偶者のみの事由
【配偶者の所在が一年以上明らかでないとき】
配偶者に対する遺族基礎年金は、その者の所在が一年以上明らかでない時は、遺族基礎年金の受給権を有する子の申請によって、その所在が明らかでなくなった時に遡って、支給停止されます。

ただ遺族基礎年金の支給を停止された配偶者は、その支給停止の解除を、いつでも申請する事ができます。

【自分の意思で支給停止にするとき】
配偶者に対する遺族基礎年金は、法改正により平成19年4月から、配偶者の意思で自由に、支給停止する事ができます。

これにより支給停止されると、子に対する遺族基礎年金は、支給停止が解除される事になります。
posted by FPきむ at 20:58 | 遺族基礎年金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする